2018年度与党税制改正大綱の新聞記事を見て感じたこと
「サラリーマン税理士さくさの納税のすすめ」第110号
ご覧いただきありがとうございます。
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<与党税制改正大綱の新聞記事を見て感じたこと>
今回は、12月14日に決まった「2018年度の与党税制改正大綱」に関する新聞記事をみて思ったことについてお話しします。
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さくさの読んでいる一般大衆紙はダメみたいですね。
まず、見出しからデカデカと
「家計に負担感」
「個人に増税 相次ぐ」
「国民への負担増が目立つ」
みたいな感じの、
”お決まりの論調”で始まっています。
その見出しのイメージと、実際の改正内容とを見比べてみると、
なんだかシックリきませんよね。
新聞の”見出し”にはマクロ感で”正しくない”と思われることが書かれています。
ミクロを強調しすぎているのではないでしょうか。
紙面をめくって、小さな字をよくよく読んで頂ければ、
所得増税になるのは、
給与所得者の約4%
年金受給者の約0.5%
の方たちだけとお分かり頂けると思いますが、
果たしてどれだけの人が紙面を詳しく読むのかな、
見出しの印象だけで終わってしまう人も相当数いるのではないでしょうか。
まず会社員、
給与収入から差し引くことのできる「給与所得控除額」が年収850万円の会社員まで一律10万円引き下げられる一方で、
全ての人が対象となる人的控除の「基礎控除額」が38万円から48万円に一律10万円引き上げされているので、
ほとんどの人は、チャラになり、
結果的には年収が850万円を超える会社員だけが増税となるのですね。
年収850万円を超える会社員を高額所得者に分類するかどうかは、特に都市部にお住いの会社員には異論があるかもしれませんが、
たとえ年収850万円を超えても一定の収入までの会社員で、
・22歳以下の子どもがいる世帯や、
・特別障害者控除の対象者を抱える介護世帯には、
増税とならないように配慮がされています。
つまり、今回の所得税改正は、社会政策的な配慮を行いつつの高額所得世帯に対する所得増税と言えるのです。
年金受給者も同様です。
年金以外の所得(収入ではなく所得ですよ!)が1000万円を超える高齢者や、
年金だけで1000万円を超える収入がある高齢者を対象に、
そもそも年金収入が1000万円ってすごいですね。
びっくりしたのですが、全国に3000人くらい対象者がいるそうです。
ここでも紙面では、
「負担はさらに増える」
的な表現になっていました。
高額所得の高齢者に配慮しすぎではないでしょうか。
他にも、
たばこの増税、出国時の国際観光旅客税などがありますが、
嗜好品や余暇を楽しめる余裕のある人に対するものなので、
紙面でそれほどまでに増税感を煽る必要などあるのでしょうか。
事実をさらっと書くだけでいいのに、
例えば「国民に〇〇感」といった具合に、新聞が感情や感じ方を代弁してくれていますね。
さくさの感覚は違うんだよ!
うーーん、
やっぱり、一般大衆向けの新聞の見出しって、パッと見い、
世の中が悲観的になるようになるように刷られているのかも。
相続税の課税逃れを防止するための法案もあるのですが、
一般社団法人を使った相続税の節税スキームに対抗するための税制改正案など、さくさの読んでいる新聞の紙面ではちっぽけな記事にされていましたから。
これが税金の専門誌では、紙面を割いて書かれていましたよ。
一般大衆向けの新聞は、
不幸や悲観をネタにするのが宿命なのかな。
政治や国の暴走を止める役割があると自負しているマスコミの性なのかな。
”それイイね♡ ”と高い評価をするような見出しは、ナカナカ書けないのでしょう。
むしろ欠点を探してその強調ネタを挙げると評価されるのかもしれません。
(残念ながらそれが売れるのでしょう。)
さくさは心配なのですが、
その論調が、
新聞やマスコミが本来「世の中を良くしていこう」と意図するところとは全然違う方向に向かってしまい、
何か事があると、
■人のせい、
■政治のせい、
■国のせい
にする残念な考え方を持つ人間を作り出してしまっているとしたら、
なんとも皮肉ですよね。
せっかくの本来の新聞の使命感が台無しになってしまいます。
何か事が起こると、
■人のせいにする
のではなく、
先ずは、
●自分に何か落ち度はなかったか、
●もう少し自分が気を付ければよかったのではないか、
などを考えることが、
さくさは大切だと思っています。
そういった意味からも、
今回の与党税制改正大綱には、独立して自己責任で頑張っていらっしゃる個人事業者の方たちに朗報があります。
基礎控除額が引き上げられるため、所得2400万円以下の自営業者の方やフリーランスの方は少なくとも減税に向かうのです。
「自分の未来は自分で切り拓く」
仮に増税になったとしても、儲かっている人は更に儲かっています。
人のせいにしないで、上手くいっている人は世の中にたくさんいます。
困った新聞の変な見出しに悲観などせず、
自ら進むという判断をしてもらいたいものですね。
(さくさもね 笑)
今回はいつもの内容とは違ったお話しになってしまいました。
ここまでご覧くださいましてありがとうございました。
読者の皆様が宇宙で一番幸せになることを心よりお祈り申し上げます。
さくさ