純損失の金額の意義(前ふり:報・連・相の使い分け)
「サラリーマン税理士さくさの納税のすすめ」第90号
ご覧いただきありがとうございます。
このブログは、
税金の知識を得ることで安心して事業を行いたい個人事業者の方とその予備軍の方のためのブログです。
<前ふり>
皆さんはおそらく、
「報・連・相(ほうれんそう)」という言葉の内容をよくご存じだと思います。
特に、企業で働いていらっしゃる方は、
報・連・相の大切さを、
働き始めのころから教育されていることと思います。
さくさもずいぶん前に会社勤めを始めた頃には、
「報・連・相」や
「飲ミュニケーション」
などの大切さを教わりました。
最近では、飲ミュニケーションという言葉を聞くことはほぼ無くなりましたが(既に死語でしょうか?)、
“肌感覚”で、“一緒にお酒を飲んで意思疎通を図ることの大切さ”を理解されている方が、
たくさんいらっしゃると思います。
一方で、報・連・相は、
“肌感覚”で分かるというよりは、
“言葉や数字、写真など”を使って
意思疎通を行うものですよね。
報・連・相とは、「報告」、「連絡」、「相談」の頭文字をとったものですよね。
・報告
主に、上司からの指示などに対して、部下がその経過や結果を上司に知らせること
・連絡
上司、部下の区分なく、必要な情報を関係者に対して知らせること
・相談
部下から上司に対して、上司から部下に対して、もしくは同僚に対して、
判断に迷うことなどについて、アドバイスを求め、意見を聞くこと
大雑把ですが、報・連・相とは、大体こんな感じだと思います。
言わずもがな、ですよね。
でも、この報・連・相、
皆さんは場面・場面で、キッチリと「使い分け」が出来ているでしょうか?
単に報・連・相と一言で表現しても、
さくさは使い分けが必要だと思います。
・問題発生時の報連相
この場合に求められるのは、特に初動において重要で、まずは物事を正確に、私情や憶測を挟まずに、事実を淡々と伝えることです。
・改善のための報連相
この場合に求められるのは、周りの人に声を掛けて、意見や感想を正しく聞いて、情報を収集することです。自分だけの意見をもって、独善に走ってしまわないように注意することが必要です。“英知を集結”しなければなりません。
・成果を挙げるための報連相
会社や職場のトップの意向、リーダーの意向、キーマンの意向を正しく理解して進めていくことが大切です。成果を挙げるためには、途中経過もおろそかにしてはいけません。
・一般的な報連相
これは日常のコミュニケーションです。
特記は必要ないでしょう。
こんな感じです。
もちろん、人によっては、
もっとたくさんの使い分けをしていたり、
別の切り口で使い分けをされている方が
いらっしゃるかも知れませんね。
ひと工夫することが大切ということです。
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それでは、本題のお話しに移ります。
前回は、青色申告者の特典とされる規定として、純損失の繰越控除と繰戻還付の概要についてお話ししました。
今回は、そもそも純損失の金額とは何かということで、
”純損失の意義”についてお話ししておきたいと思います。
純損失の金額の意義
純損失の金額とは、損益通算の対象となる損失の金額のうち、損益通算をしてもなお控除しきれない部分の金額をいいます。
ここで、損益通算とは、
黒字の所得と赤字の所得を相殺(通算)すること、と思って頂ければ結構です。
損益通算の対象となる所得は、
不動産所得、事業所得、山林所得、総合課税の譲渡所得に限られています。
純損失の金額とは、これらの所得の金額の計算上生じた損失の金額で、
その年中の黒字の所得の金額から控除しても控除しきれなかった部分の金額をいいます。
総合課税の不・事・山・譲の純損失の金額のほかに、
租税特別措置法では、マイホームに関係する規定として、
一定の特定居住用財産の譲渡損失に係るものの取り扱いが別途定められていますが、
それについてはまた機会を設けてお話ししたいと思います。
ここまでご覧くださいましてありがとうございました。
読者の皆様が宇宙で一番幸せになることを心よりお祈り申し上げます。
さくさ