退職所得の金額の計算(前ふり:マズローの欲求を超えるもの)
「サラリーマン税理士さくさの納税のすすめ」第102号
ご覧いただきありがとうございます。
このブログは、
税金の知識を得ることで安心して事業を行いたい個人事業者の方とその予備軍の方のためのブログです。
<前ふり>
とても有名ですよね。
ピラミッド型に、平面に図示されることが多いのですが、
まず底辺には、
① 生理的欲求
があります。
生きていくために基本的な、本能的な欲求を満たしたいというものですね。
この欲求が満たされると、
② 安全欲求
が現れます。
安全で、安心な生活をしたいというものです。
次に、
③ 社会的欲求
集団生活の中の自分というものに目を向ける段階です。
ここまでの①~③は、低次の欲求に分類されます。
日本では、低次の欲求は満たされている方が大半だと思います。
とても恵まれた環境だと思いますね。
これら低次の欲求が満たされると、
次に、高次の欲求が出てきます。
まず、
④ 尊厳欲求
これは、他者から認められたい、尊敬されたいという欲求、
そして、
自分の能力を生かしたい、創造的な生活を実現したいという欲求です。
さくさも自己実現を目指しています。
でもね、
でもね、
この①~⑤の5段階で終わりじゃないと思います。
この次にくるのか、
または、
① ~⑤の全てに当てはまるのかも知れませんが、
があるのではないでしょうか。
「他人の成功を実現させたい。」
「人の幸せは自分の幸せ。」
「みんな良かったね。」という想い。
他人(人)だけではありません、
他の存在も、
動物や、
植物、
空気、
宇宙そのもの。
⑥ 番目に分類したらよいのか、
それとも、
① ~⑤段階の欲求を平面から見ないで、
すべてを立体的に包み込むように分類したらよいのか。
どんな分類でもいいと思いますが、
そういった欲求って、
在ると思います。
☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆☆
それでは、本題のお話しに移ります。
副業から専業に転向するためなど、何らかの理由により会社を退職する場合には、その会社に退職金制度があれば、退職金が支給されることと思われます。
前回に引き続き、今回もその退職金に関する税金について見ていきます。
退職所得の金額の計算
「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合には、
源泉徴収の段階において、
「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合でも、
確定申告による精算の段階において、
会社からもらった退職手当等の金額から
“退職所得控除額”というものをマイナスして
退職所得を計算します。
退職所得控除額が多ければ多いほど、税金が安くなるということです。
退職所得控除額の計算は、
勤続年数によって、少し計算式が異なります。
・勤続年数が20年以下の場合
40万円×勤続年数 (最低80万円)
・勤続年数が20年を超える場合
800万円 + 70万円×(勤続年数-20年)
要は、20年超働いていると、年間40万円から70万円に控除額が増えるので、その分が有利になるということですね。
控除額の計算が20年超になると少し有利になるからと言って、
独立せずに退職を先延ばしにしたりするようなことは考えられませんが、
長年勤務した人は退職金のカーブが急に上向くことが多いので、
所得税法ではそれを考慮しているのかもしれません。
日本的ですね。
計算例を見てみましょう。
【計算例】
勤続24年、退職金2000万円の場合
退職所得控除額:
800万円 + 70万円×(24年-20年)= 1080万円
となります。
勤続年数に1年未満の端数があるときは1年に切り上げます。
ちなみに、
計算例の場合の“所得税額”は、
(2000万円-1080万円)×1/2=460万円
460万円×税率20%-控除額427,500円=492,500円
となるのですが、
これはまたお話しします。
ここまでご覧くださいましてありがとうございました。
読者の皆様が宇宙で一番幸せになることを心よりお祈り申し上げます。
さくさ